F1 GP 2020 Pre-season Testing in Barcelona 1 [-F1]
F1 2020シーズン開幕に先駆けて、今年もスペインバルセロナのカタロニア・サーキットで開幕前の1回目の合同テストが開催されました。テスト期間は昨年までの4日間から3日間に短袖されていています。これは2020年シーズンの開催レース数最大の全22戦化に配慮されたものです。とは言ってもすでに中国GPは新型コロナウィルスの騒ぎですでに延期されていますが...。
今年参戦するF1全10チームはテスト前、あるいはテスト初日に新車を発表してテストに臨んでいます。F1の公式サイトでテスト1の結果を分析していたので、その内容を今回ご紹介したいと思います。
（全てのグラフはクリックで拡大します）
F1の開幕前の合同テストでは、テスト1で通常機能チェックから始まり、信頼性を確認してから、テスト2でパワーを上げて速さを確認していくのが通例ですが、今年は例年に比べて年ごとのレギュレーションの変更規模が小さく、どのチームもテストの最初から飛ばしているようです。トップはメルセデスのBボッタス(C5)、2位は同Lハミルトン(C5)、そして3位はアルファロメオのKライコネン(C5)（！）でした。
提携2年目を迎えるレッドブル・ホンダはMフェルスタッペン(C3)が9番手、Aアルボン(C2)が13位、昨年までのチーム名がトロロッソ・ホンダだったアルファタウリ・ホンダはDクビアト(C4)が7位、同ガスリー(C4)が11位でした。フェラーリに至っては、Sベッテル(C5)が14位、Cルクレール(C3)が16位の有様です。ちなみにドライバー名の後のカッコ内はタイムを出したときのタイヤコンパウンドで数字が大きくなるほど柔らかくてタイムが改善します。
ではタイムの詳細を確認してみましょう。↑のデータは低速・中速・高速・パワー限定（？）別にメルセデスを基準としてタイム差を表したものです。どんな基準で算出したのか不明なのと、そもそも「Power limited」という項目にどんな意味があるのか良く分かりません（汗）。さらにC2からC5のタイヤコンパウンドの違いやショートランなのかロングランなのかで燃料搭載量が変わりますが、その辺りをどのように修正したのかも記載がありませんので、そのあたりを割り引いて見る必要があるでしょう。これによると、
1.メルセデスは低速のフェラーリを除き、低・中速コーナーでライバルを大きく引き離している。次点はレッドブル・ホンダ、一方後続はどんぐりの背比べだが、アルファロメオが0.15sec.速いのが注目されます。そういえばアルファロメオのクルマを開発しているザウバーは元々高速コーナーが速い車造りを得意としておりました。
2.フェラーリは低速でめちゃくちゃ速いが、中速でレッドブルに抜かれ、高速では後ろから数えたほうが早い。昨年フェラーリはトップスピード重視のクルマを制作しましたが、一方低速では苦戦していました。その反省を元に20202スペックを決定したのでしょうか。チーム代表のMビノットさんも「現時点は速くない」と劣勢を認めています。
3.その他では、ハースが低速でメルセデスには及ばないものの肉薄していますが、これはフェラーリから支給されているパーツの影響なんでしょうか。空力パーツは自前じゃないといけないはずですが。そう思って見回してると、アルファタウリのノーズって昨年のレッドブルRB15に酷似、レーシングポイントはメルセデスのノーズにとても良く似ているような気がします。もちろん他にもあるとは思いますけど、気がついたところを挙げるとそんな感じです。
一方信頼性はどうでしょうか、今年は大きく周回数を落としているチームはありません。それに昨年なんてウィリアムズはクルマが間に合わなくてテスト1をキャンセルしていました（汗）。強いて言えば、メルセデス、レッドブル、マクラーレン、そしてアウルファロメオが周回数を比較的に伸ばしていたのに対して、フェラーリ、ハース、ウィリアムズ（今年はいた）が周回数を伸ばせていないですな。これも実践ペースで周回したときはまた変わると思いますので参考に留めておきたいともいますが、周回数の多いチームはここまで本番への準備ができているということが伺えますね。
さてPre-season Testing 2は2/26-28に同じくカタロニア・サーキットで開催、そしていよいよ2020年開幕戦のオーストラリアGPは3/13-15に開催されます！楽しみですね（笑）。
コメント 0