早稲田大学ビジネススクール チャリティー講演会「MBA ESSENTIALS」-第1回 [MOT after Graduation]
早稲田大学ビジネススクール チャリティー講演会「MBA ESSENTIALS」の初日に出席してきました。早稲田大学早稲田キャンパスの8号館のB1Fの教室が会場でしたが、そこにはこれからMBAを目指すとおぼしき方々が多数参加されているようでした。
初回の内田和成先生の授業はケースメソッド形式で行われ、「ジャパネットたかた」が取り上げられました。ジャパネットたかたは、 ご存じの方が多いと思いますがTV通販の大手で甲高い声の高田社長が有名ですよね。配布された新聞記事がちょっと古いものでしたけど、2000年12月期には年商421億円を売り上げています。一緒に受講したWBS MOT OBのwarajiさんのようにまとめきっておりませんが(汗)、まずはということで講義ノートをアップします(笑)。
1.マーケティングミックス(4P)
・製品(Product):NB(National Brand)のみ取り扱っている。
・流通(Place):量販店より少ないが街の電気屋よりは多い。
・プロモーション(Promotion):セット売りをしている。初心者向き、買い替えの顧客には向かない
・価格(Price):街の電気屋よりは安いが、量販店よりは高い。セット売り、オリジナル商品が多く、NB商品の値下げ額が分かりにくいようにしている。NB商品メーカーは、ブランド価値を維持したいが目の前の在庫を処分したい。(セット売りなら個々の価格がわからないので)ブランド価値を毀損せずに在庫処分が可能。宣伝コスト:(年間TV媒体費28億)/((2000年度年商421億)×(TV売上比35%))=19%売上の約2割を宣伝に使っているので、商品を安く仕入れなければならない。NBメーカーと思惑が一致。
2.3C分析
・顧客(Customer):初心者向け、衝動買い
・競合(Competitor):通販会社、街の電気屋→安くはないけど、親切・ていねいだが、高齢化が進んでおり最近の商品(PC、デジカメ)の説明苦手
・自社経営資源(Company):高田社長が生放送で出演すると売上が上がる。自前のスタジオを保有して自社コンテンツを放送→自社スタジオがあれば、高田社長が生放送の為に全国を回る必要がなくなる。
(ビデオカムコーダーのTV宣伝より)「1つだけ良いことを教えましょう。子供を撮ったビデオを将来子供が見るとき、一緒に写っている元気だった頃のご両親が映っているのがいいんです」
3.ロジャースの普及理論
・イノベーター:その製品が売れるか売れないか分からないうちに飛びつく人、価格には無頓着
・アーリーアダプター:イノベータの動きを見たり、本を読んだりしてから買う人。価格を気にする
・アーリーマジョリティ:プロモーションや値下げで売上伸びる
・レイトマジョリティ:
・ラガード:周りが買っても何もしない人
ジャパネットたかたは、例とマジョリティーとラガードをターゲットにしている→市場全体の約半分を占める
4.結論
ジャパネットたかたは、量販店の価格で街の電気屋のサービスを受け入れるセグメントでヒットした。戦略には整合性が大事である。
5.今後の課題
・顧客セグメントの縮小、後継者問題、通販向きの商品減少(PCはさすがに売り切ったか)、イノベーターと言っても全てにおいてイノベーターであるわけではない、限定的なビジネスモデルで今後も成長できるのか?
6.質疑応答
・WBSの特徴は?
→夜間にモジュール製のコースがあること。入学前にゼミを決めることが出来る。夜間一般コースは他のBSと余り変わらない。昼間はグローバル色を強化している。2年間退職・休職しても良いのならおすすめ。
・グーグルがモトローラを買収したが、どのようにしてグーグルに取り込むのか?
→IPだけ抜いて売却するのでは
BS入学前の方がいらっしゃるせいか、学校に関する質問も結構ありましたね。これをきっかけにWBSを受検される方が増えればいいなとちょっと思ったりしますね。
早稲田大学ビジネススクール チャリティー講演 「MBA ESSENTIALS」
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