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ルビコンの決断「青色発光ダイオードを作った男・中村修二」 [MOT after Graduation]

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 先週と先々週のTV東京「ルビコンの決断」はGaN(窒素ガリウム)を使用した青色LEDの製品化に中心的な役割を果たした元日亜化学の中村修二さんをとりあげていました。中村さんは1993年に青色LEDの製造に重要な技術、ツーフロー方式を発明して一躍有名になりました。しかし、中村さんが研究に専念するために、日亜化学を退社して米カリフォルニア大の教授に就任すると、日亜は機密漏えい行為だとして中村さんを提訴します。

 そこで中村さんは、反対に自身が発明した「404特許」の権利を主張するために、日亜を相手取り裁判を起こします。一審では、「404特許」権利は日亜科学に譲渡されたものの、その発明の対価は、原告の中村さんの主張通り200億の支払いを裁判所は日亜に命じました。日亜化学が控訴したために開かれた二審では裁判所より和解勧告を受け、結局和解金8億4千万円を受け取るにとどまりました。

 この話はかなり有名なのでご存知の方も多いかと思います。発明の対価といっても、会社に権利を譲渡している場合、利益にどの程度貢献したのかを算出するのは非常に困難です。一審の判決が出たときに、企業の経営者の中にはこの一審の判決を不服とした方も多いそうですが、発明の対価をきちんと支払わずに特許を使ったことにも問題があると思います。

 確かに、発明にはニーズが必要で、そのきっかけと、研究にかかる費用、そして事業化の為の費用を会社が負担したことは事実です。しかし「中村修二さん」じゃなければなしえなかったことも多々あるのではないでしょうか?もし、こういったところを公平に評価する仕組みが会社に整備されれば、きっと研究者や技術者のモチベーションが上がって、もっと素晴らしい発明が生まれるような気がするのですが。

青色発光ダイオードを作った男・中村修二 前編

青色発光ダイオードを作った男・中村修二 後編


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テニスリゾート99

私もこの番組見ました。
2審に向けて双方が起こしたマスコミや出版を巻き込んだ宣伝活動。会社側の思惑通り技術者のわがままという風潮を世論に巻き起こしたのかどうか、はたまた産業界からの圧力があったのかは定かではありませんが、1審を覆す判決⇒和解には番組を見ている私も納得がいきませんでした。
裁判官といえども、公平な立場目で裁くことの難しさ、所詮人の子であるゆえ世論に流されてしまうものなのかと感じます。

本当に能力のある人は会社に残らないのだなとも感じるに至りました。
by テニスリゾート99 (2009-08-18 05:07) 

Peugeot

 放送でも言っていましたけど、裁判の間に裁判官が定年退職で交代されたそうです。新しい裁判官が原告、被告双方から提出された資料を最初から本当に読み返したどうかは...定かではありません(笑)。

 裁判では証拠資料は提出するのみで、裁判官への説明は特にしていないようです。(裁判官へ)プレゼンすれば良いのにねえ。
by Peugeot (2009-08-18 10:53) 

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