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JIMAマネジメントオブテクノロジー研究部会@工学院大学 [MOT after Graduation]

 とある縁で、JIMA(日本経営工学会)主催のセミナーに参加しました。場所は工学院大学新宿キャンパスです。テーマは「ソニー創造方式&戦略科学」で、講師は元ソニー中村研究所の豊島文雄さんです。最近はアップル、サムソン、そして任天堂に先を越されて、革新的な商品が出なくなったと言われているソニーですが、今では忘れされてしまっている過去のノウハウを体系化したものは今までなかったのだとか。それを今日は説明していただけるそうです。

 講演のメモはこんな感じです。

・元GEのジャック・ウェルチが参考にした日本の企業はソニーとトヨタである。それはソニーのイノベーションと品質管理の手法と、トヨタの在庫の回転と資産管理である。これからの競争に打ち勝つためにはソニーの製品開発手法(ソニー創造方式)とトヨタ生産方式の両立が必要である。

・ソニー創造方式とは、①1・10・100プロセス②グローバル・ローカライゼーション③技術者の技能を最高度に発揮、が柱になっている。

①1・10・100プロセス:アイディアを1とすると、それを形にするためには10倍の努力が必要であり、これを量産する為にはさらに100倍の努力が必要である。アイディアや特許をいち早く製品化しビジネスへ結びつける仕組み。1と10の間には死の谷、10と100の間にはダーウィンの海がある。

②グローバル・ローカライゼーション:ギブ&テイクの精神で、需要地に事業所を進出させ、現地で労働力を調達することで、良い企業市民として地元に貢献する。

③技術者の技能を最高度に発揮:開発に没頭できるように技術者をモチベートする経営を実践。リーダーがやる場を与えると、本人がやる気になり、結果としてやる気が上がる。

 他にも盛り沢山な内容でしたが、ここには全部はとても書ききれません(汗)。かつてソニーからヒット商品が連発していた頃のノウハウに触れることが出来ました。確かに今これを全て当てはめることはさすがに難しいと思いますが、参考になった部分も数多くあったのは事実です。講演を聞く中で印象的だった、「ソニースピリット」と「GA(General Audio)10ヶ条」をご紹介します。解説はつけないので、どうぞ皆さんなりの解釈を考えてみてください(笑)。

・ソニースピリット

1.他社より先んじている(フロンティア精神)

2.よそでやらない事をやる(モルモット精神)

3.コンスーマープロダクツに最高の技術を入れる(Reserch makes the defference)

4.世界を相手にする(World famous Sony)

・GA(General Audio*)10ヶ条

1.何でも半分にできると信じろ

2.サイズ等は中身に関係なく決めろ

3.目標は単純明快にしろ

4.検討しないでOKの約束をしろ

5.困難は可能であり、不可能は割り切れ

6.説明する前に物をデッチ上げろ

7.ブレストは目標達成するまで帰るな

8.新しいアイディア、面白いアイディアは上司に内緒でやれ

9.頼みごとは忙しい奴に頼め

10.本業はおろそかにするな

*Genaral Audio:ソニーの旧事業部名。主にウォークマン、ラジカセの開発を担当していた。


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