ハイブリッド車は本当にお得なのでしょうか？

　先日EV（電気自動車）の経済性を計算してみましたが、今度はハイブリット車の経済性を計算して見ます。計算にはNPVを用います。車種の選定は各社のハイブリット車とそれに競合するガソリン車をピックアップしました（表1）。

条件はEV計算したときと同様に、1.ガソリンは今後年率8%で上昇する。2.割引率は自動車ローンの3.9%を適用します。3.年間走行距離は10,000Kmとします。これら車両の購入時の総費用と、ガソリン代のNPVを計算して合計したものでどの車が一番お得なのか検討します。

1.HONDA Insight vs TOYOTA Prius

第一ラウンドはホンダのインサイトとトヨタのプリウスです。これは10年乗ってもほとんど変わりませんね。プリウスのほうが燃費が良いので、10年目で若干有利になります。購入時にオプション追加の口実くらいにはなるのでしょうか（笑）。

2.HONDA CIVICエンジン違い

　今度は同じ車種の駆動方式の違いで比較です。シビックは私もかつて所有していましたが、ホント燃費が良い車でした。実用燃費で10Km/ℓを切ることはまずありませんでした。さて現行のシビックでは、5年目まではガソリン車有利、それ以降はHV車が逆転します。

3.TOYOTA Corolla vs Prius

　次は初代プリウスが燃費のベンチマークとした同社のカローラとの比較です。そもそもプリウスはカローラの倍の燃費を達成する為に企画された車でした。これも3年目まではカローラがお得、それ以降はプリウスがキャッチアップします。

4.HONDA Fit vs TOYOTA Vitz

 

　これはプリウスやインサイトよりは下の車格の車で比較してみます。これはイニシャルコストのさがそのまま最後まで続きます。ですので、どちらの車でも良いから気に入ったグレード&オプションの車で安い方を買えば良いと言うことですね（笑）。

　全車で一番維持費が抑えることが出来るのはなんとホンダFitでした（笑）。割安な車両価格とそこそこの燃費が功を奏したようです。結局HV車は10年くらい乗らないとなかなかメリットは出ないと言うことになりました。きっと今HV車を購入する人は、1.初期投資は大きくても月々の維持費を安くしたい、2.環境に配慮していることを世間にアピールしたい、3.長く乗るつもりなので、本当にお得な車を探している、って言うところでしょうか（笑）。