長い間お世話になりました

という題名で今日メールが私のところへ届きました。差出人は私が大学を卒業してから最初に就職した会社で上司だった方です。ただ、そのメールを書いたのは本人ではありませんでした。きっと親族の方が代筆したのでしょう。メールの内容は、その本人が他界したことを知らせていました。

　私はこの方から、いろいろなことを教わりました。仕事のやり方を教わったというよりは、むしろ世の中の仕組みが何なのかをを教わったような気がします。丁度20才も離れていたので、私はあたかも父親のように慕っていました。地酒の冷酒がおいしいことも教えてくれたのはこの人です。かつて八王子の夜を数えきれないくらい一緒に飲み明かしました。私は転職してからは年賀状のやり取りをする程度のお付き合いになってしまいましたが、私が忙しさにかまけて年賀状を出さなくなってしばらくした後、届いたメールは、永遠のお別れを伝えるものでした。

　ご冥福をお祈りいたします。

　これから何回、人との別れを乗り越えなければいけないのでしょうか。